私の父は、自分で設立した会社を大きく成長させてきた、やり手の経営者でした。そんな父も年を重ね、加えて母に先立たれてからは、体が弱くなったため、私は父の通院や入院に付き添ったり、金銭的援助をしたり、要介護認定の手続を主導したりして、父の世話をしていました。
そんな父も亡くなってしまい、親族で父の遺品を整理していると、父が遺言を残していることが判明しました。驚くべきことに、その遺言の内容は、父の全ての財産を父の兄弟に相続させるというものでした。
たしかに、父が亡くなる少し前、私の仕事が忙しくなった頃に、父の兄弟である叔父たちに父の世話を頼むことがありました。その頃、父は認知症も発症しておりました。 私は、叔父たちが認知症となった父を利用して遺言を作成させたのではないかと思い、そのような遺言の効力を争えないか、先生のところにご相談に行きました。
先生からは、遺言が無効であることを主張する根拠として、錯誤など様々なものが考えられますが、特に重要なのは遺言能力であるということも教えていただきました。 また、先生は、父の遺言は「公正証書」という形式で作られており、その効力を覆すことが難しいものであることも教えてくださりました。
そのような厳しいとも思われる状況でしたが、先生は父の担当医等とも密にやりとりをして迅速に証拠をそろえてくださり、父の遺言の無効を争ってくださった結果、遺言の無効が無事に認められました。
父の遺産を取られてしまうかもしれないということに対する悔しさはもちろん、父の病状を利用するような叔父たちの行為は卑劣であり、許されざる行為であると思っていましたので、そのような行為が認められない結果となって、本当によかったです。
遺言の有効性の問題は、まず親族間で生じるものであり、感情的な問題となりやすく、冷静な第三者の関与が有効となるケースが多いです。また、かかる問題は、遺言の無効を基礎づける資料の準備、特に医学的資料の収集・分析という専門的要素を含むものであり、医師の協力も必要となるなど、複雑さを兼ね備えています。そして、これら両方の問題をカバーできるのがまさに弁護士という存在であると考えています。
遺言の問題に困ったときはぜひ一度、当職までご相談ください。
実績一覧名称 | オリエンタル法律事務所 | ||||
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弁護士 | 佐野太一朗 | ||||
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